6月17日オープンピアノ室開催レポート
6月17日オープンピアノ室レポート
「吸音板を最小限に抑えた響きの豊かな音楽サロン」
日時:2017年6月17日(土) 14時~17時
場所:東京都杉並区
比較的都心から離れた場所が多かった本企画ですが、今回は23区内、中央線沿線という便利なエリアで開催されました。大手ハウスメーカーの新築時にコラボレーション工事で実現した音楽室で、全館空調設備も組み込んでいます。閑静な住宅地にあり、近隣住戸が至近距離で接していますが、まったく気兼ねすることなく演奏が可能です。
お部屋の広さは躯体芯で14.7帖、防音工事による面積減が1.6帖です。
上の写真は5月に行われたフルートとハープの演奏会の様子です。20席のサロンコンサートができる広さがあり、声楽家のオーナー様ご自身が出演するだけでなく、様々な演奏家をお招きしてのコンサートが開催されています。吸音板の設置を最小限に抑えた響きの豊かな本ホールは、声楽やフルート、ハープには特に相性が良いようです。
来場したお客様にピアノを試弾していただきました。繊細なタッチに空間が鋭敏に反応するため、力まずに演奏することができます。実際よりも広いホールで演奏しているような感覚がします。
音楽室の外は隣の家がすぐ目の前に迫っており、典型的な都内の住宅地の様相です。大きな音を出すにはいかにも不利な立地条件です。
ピアノの音は窓に耳を近づけてようやくわかる程度。近隣の住人が演奏していることに気付くことはまず無さそうです。部屋の中ではあんなに響いていて防音は大丈夫なのですか? とよく聞かれますが、実は部屋でよく響くことが防音性能に影響することはほとんどありません。つまり防音と残響は切り離して設計しても構わないのです。
天井を見上げると全館空調の吹き出し口が。空調ダクトが音漏れの経路にならないよう、ハウスメーカーの設計担当者や空調業者と協議して、きちんと消音設計が行われています。近年、全館空調を採用する住宅が増えていますが、音楽室にも取り入れることが可能です。
今回のように大手ハウスメーカーの新築時にコラボレーション工事で施工する実例は多数あります。今後もオープンピアノ室を継続的に企画してまいりますが、音のことは実際その場で体感してみなければなかなかイメージしづらいと思いますので、音楽室をご検討中の方は是非ご来場してみてください。
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