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2013年3月

2013年3月29日 (金)

月刊『ショパン』4月号に掲載されました

201304s かれこれ2年ほど前から「素敵なピアノ部屋」というタイトルで当社の施工した音楽室が毎号連載されています。4月号掲載のピアノ防音室は、私がいままで担当した物件では過去最高に見晴らしのよい部屋です。以前にもタワーマンションにつくったピアノ室や、窓から富士山が見える部屋もあったのですが、今回は開放感がケタ違いなのです。
 
 
ピアノに座って正面と左側が巨大な連窓、しかもオーシャンビュー!
右側は4枚建てのサッシでリビングと軽く仕切ってあり、こちらも開放感抜群です。
 
R0019048s_2
 
ショパンの取材は夕方に行うことが多いのですが、今回に限っては昼間の明るいうちに撮影しようということで、編集者とカメラマンと都合をつけていざ!・・・しかしその日はあいにくの雨、しかも雪まじり・・・。残念ながら海を臨む絶景を写真に納めることはできませんでしたが、そこはなんとか工夫して記事にまとめあげました。
 
開放感と防音性能は相反するものですが、周辺の環境条件次第ではここまでオープンな部屋にできる、という好例です。
 
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2013年3月 7日 (木)

M音楽室訪問4

「チェロにはエンドピンがあるために床材も気になるところですが、さまざまな木材で試し弾きさせてもらって決めることができました」
 
M_4_3
 
気持ちの良いインテリアのお話とつながるお話。
 
色づけのない自然な反射音は、表面内装材+内装下地材(これは防音工事の性能に密接に関連)によってもたらされたものである。
フローリング材については、ムク材が断然良くて、ムク材のなかでも・・・・とチェロのエンドピンを立てて色々試し弾き・・・・。材種による響きの違いは我々素人にもわかるが、この辺のところとなると我々がアドバイスを差し上げる出番は全くない。
 
・・・
 
漆喰の壁は、チェロにもフルートにも良かったようだ。
 
M4_4
「僕のいちばんのこだわりは、壁紙でなく漆喰にしてもらったこと。費用は少々かかりましたが、響きも良くなり、湿度も調整され、と大きな効果があったと思います」
 
「心地良い響きの中でチェロが気持ちよく弾けるので、最初のうちは外に音が漏れていないかと心配でした。でもそれはまったくの取り越し苦労」
 
「夜中でもピッコロが吹けたのは、嬉しい驚きでした。ヨーロッパの家の響きみたいで、練習が楽しいんですよ。また、響きがあると、フルートで音色を追求したくなります。音楽的に深いところまで入っていける。生徒にも、音色を変えてみよう、と指導できます」
 
音楽家の耳が良いのはあたりまえのこととして、我々素人にもその違いの片鱗がわかるのだということを今回再認識。
 
貴重な機会もいただき、ありがとうございました。

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2013年3月 6日 (水)

M音楽室訪問3

窓のことと防音工事は戸建住宅では最重要ポイントなのですけど、それは後にまわして響きの話の続きです。
 
響きについての文章・言葉表現はとても難しいし、また相手にキチンと伝わるかも「?」である。
ただ、音楽を日常としている人達の言葉表現は同じ音楽仲間には伝わりやすいはずだ。
 
そこで『サラサーテ(51号)』の連載「響きと部屋」での部屋オーナーの声。

Sarasate_me_51cover_300_2
「特にチェロの倍音は吸われてしまいやすいのかもしれませんが、一般的な防音室は音の響きを止めてしまうので、息苦しさを感じていました」
 
「フルートは楽器そのものではなく、空間を響かせるものなので、響きのない部屋で吹いているととても疲労します。ドイツの先生の部屋がよく響いていたのを思い出しました」
 
「練習場所の音響が本番のコンサートホールと違いすぎると、音作りはうまくいかない」
 
「豊かな響きの中でこそ、自然な奏法が確立できる。ですから何としても自分の練習室は響きのある部屋にしたいと思っていました」
 
皆さんは先ずは防音工事のお話で、相談に来られるのだが、やはり音楽室の響きには皆さん大きな関心をもっているのですね。
M3

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2013年3月 4日 (月)

M音楽室訪問2

Mさんの音楽室にはもうひとつ窓がある。作りつけ小テーブルの上にある小さな窓だ。一応風通しという機能のためなのだが、やはりあるとなしではそのコーナーの空間感が大きく違う。やはり防音室といえども適切な大きさの窓があったほうがいい・・・・・・と思うのは小生のみではないだろう・・・・というわけで、小空間ながら気持ちの良いインテリア空間であるということに越したことはない・・・・・以上のことはともかくとして響きのほうはどうであったか?

Image1_2


写真の見た目のような感じの響きだった・・・といってもなかなかわかりませんよね。

チェロやフルートのようなアコースティック楽器にとってとても良い響きで狙い通りであった・・・・というのは、設計者の思い込みだが、同席した音楽評論家と音楽誌編集長も同様の感想をもらしていた。

実は内装表面材には吸音性のものは一切使っていない。棚類の収納物で十分のようだ(・・・・吸われ過ぎ?)。ご本人のコメントがそろそろ発売のサラサーテ51号にあるのでご参照ください。

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